中坊進二の京都トリップ、頂法寺で感じたこと

春の時期に中坊進二が一人で京都旅をした時に、三条通烏丸通が交差する場所にある紫雲山頂法寺を訪れたことがあります。お寺の名前を聞いてもどのようなお寺なのか想像がつかないかもしれません。このお寺は「六角堂」とも呼ばれていて、有名な池坊華道会が置かれているお寺、と聞けばどのようなお寺なのか容易に想像ができるでしょう。
頂法寺聖徳太子によって創建された天台宗の寺院で、華道の「池坊」は聖徳太子が沐浴を行った池に由来しています。ちなみに財団法人池坊華道会は遣隋使であった小野妹子が祖となった日本で、営利目的の組織としては世界で二番目に古い団体です。池坊華道会の家元は小野妹子の子孫であり、現在も家元の戸籍上の本名は小野姓です。
六角堂は近代的なオフィス街の中にある古いお寺で、一歩境内に足を踏み入れると別世界の風景が目に飛び込んできます。境内には「へそ石」と呼ばれる石があります。「本堂古跡の石」とも呼ばれるこの石は平安時代に建てられた六角堂の土台であると伝えられているのです。中坊進二平安京遷都以前に創建された頂法寺を訪問して感じたことは、この場所は近代的な京都市街地の中心にある京都の「へそ」のイメージと六角堂がぴたりと一致していることです。
境内には六角堂やへそ石以外にも見どころがあります。
頂法寺の境内には「縁結びの柳」と呼ばれる柳の木があります。これは若い女性の間でパワースポットとして人気があり、柳の2本の枝とおみくじを一緒に結んで祈ると良縁に恵まれると言われています。
境内には首をかしげた愛らしい姿の「一言願い地蔵」があります。この地蔵に対し、「欲を張らず一つだけお願いをすれば叶えてくれる」と伝えられています。中坊進二が思うに、一言願い地蔵は参拝者の心を映し出す鏡のようなもので、欲を張る人を戒める目的があるのではないかと思っています。