中坊進二の京都トリップ、浄福寺のこと

中坊進二が京都旅行でお勧めなのは浄福寺です。京都市上京区にある浄福寺西陣にある浄土宗のお寺ですが、延暦年間に天台宗のお寺として建立されました。当時は京都二十五大寺のひとつに数えられていました。室町時代末期になってから、後柏原天皇から念仏三昧堂の勅号を賜り浄土宗を兼ねることになりました。
本堂他8棟が京都市指定有形文化財の指定を受け、阿弥陀三尊二十五菩薩来迎図などの重要文化財もあります。江戸中期にときの将軍から奥行きが制限されたため、寺院では仕方なく2つの建物からなる珍しい様式の本堂になっています。
中坊進二のお勧めは、金箔を施した厨子に安置されている本尊阿弥陀如来坐像で、後奈良天皇から賜ったものです。さらに、方丈には室町時代の作品である美しい阿弥陀如来立像を見ることができます。後ろの壁には空を舞う飛天が描かれていて当時の人たちの心の救いに思いを浮かべてみるのもいいでしょう。
また、お寺の通り沿いに西陣の町屋が連なっていて赤い門が見えるのですが、これも中坊進二のお勧めです。全体的に朱が塗られていることから、近隣の人から赤門と呼ばれています。そのことからお寺の名前も「赤門寺」と呼ばれ親しまれています。
1867年3月には、薩摩藩西郷隆盛を筆頭に700人を連れて入京したのですが、二本松屋敷に収容しきれなかったことから、このお寺の本堂や客間を借用して宿泊したという史実もあります。そんなに遠くない昔にグッと引き戻される気がするかも知れません。